雨清水傳とは?モデル 小泉湊を解説【ばけばけ】

NHK朝ドラ『ばけばけ』に登場する雨清水傳(うしみず でん)は松江藩のもと上級武士。ヒロイン 松野トキを幼いころから見守り続ける親戚です。

武士の時代が終わると髷を落とし、織物工場を経営しながら没落士族や娘たちを支える人情味あふれる人物です。演じるのは堤真一さん。

モデルになったのは実在の小泉セツの父・小泉湊。武士から商人になり明治の転換期を生きた存在です。

この記事では雨清水傳の役柄や人物像、史実モデルとの関わりを詳しく紹介します。

 

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『ばけばけ』の雨清水傳ってどんな人?

松江が生んだエリート武士

雨清水傳(うしみず でん)は松江藩の上級武士でした。勉強も武術も完璧にこなす文武両道の人物。それに加えて人柄も素晴らしく、彼を知らない松江の人はいないと言えるほどの人格者でした。

家族構成

ヒロイン・トキが尊敬する人物

主人公の松野トキにとっては親戚のおじさん。小さい頃からずっと目をかけ、可愛がってくれた存在です。トキが尊敬する人です。

武士の看板を捨て、新しい時代を生きる

武士の時代が終わりを告げると、傳は潔く髷(まげ)を落としました。そして変化する世の中に合わせて、なんと織物工場を立ち上げたのです。

ここで彼が素晴らしいのは没落してしまった元武士の娘たちを女工として雇い入れたこと。「ノルマ」といった厳しいルールは課さず、とにかく人を大切にするやり方で工場を経営しました。その経営方針は、優しすぎる部分もあったかもしれません。でも、そこで働く女性たちにとっては何よりも心強い味方だったに違いありません。

変わらない「人」への想いが魅力

雨清水傳は武士から商人へという大きな変化を遂げました。でも彼が失わなかったのは、人情と誠実さです。彼はどんな時代になっても人を信じ、人を大切にする気持ちを忘れませんでした。

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モデルは小泉セツの父・小泉湊

小泉湊の肖像

小泉湊のイメージ

雨清水傳のモデルになったのは小泉セツの実の父・小泉湊(こいずみ みなと)です。彼の人生を知ると雨清水傳が事実をもとにしたキャラクターというのがよくわかります。

武士時代の誇り、そして娘への影響

雨清水傳のモデルとなった小泉湊は江戸時代の松江藩で上士として尊敬を集めた人物です。家禄は300石と格式が高く、藩では軍の隊長も務めており、号令ひとつで部隊を引き締める力を持っていたと伝えられています。

幼い頃のセツは家族から「湊の号令で部隊がきびきび動いた」という話を聞かされ、父の威厳と責任感の強さ感じて育ちました。

セツは親戚の稲垣家(100石)に養女として出されました。稲垣家は格上の小泉家を尊敬していました。小泉家から養子に来たセツも可愛がられ、生家に出入りして習い事などの教育を受けたり様々な話を聞いていました。

夢と挫折。新しい時代との戦い

明治維新後、湊は武士の時代が終わると潔く髡を落とし、資金をやりくりして機織り会社を立ち上げます。時代の変化に対応しようと奮闘する姿は、誇り高い武士の再出発でした。当初は順調に進み、生活に困った士族の娘たちを雇うなど、人情味あふれる経営者として成功を収めます。

しかし世の中の競争は厳しく、やがてライバルが増えて会社は倒産。小泉家は一気に没落してしまいます。さらに、悲劇は続きました。次男は19歳で亡くなり、長男は家出。湊自身もリウマチを患い、病に臥せる日々を送ることになってしまいます。

1887年(明治20年)。小泉湊は病で亡くなりました。

小泉湊の生き様

史実の小泉湊は身分の高い武士で周囲からも尊敬を集める人物でした。激しく変わる時代にも対応しようと努力し、一時は事業で成功も収めています。

しかしその後、事業の失敗や家族を襲う苦難に直面してしまいました。彼は時代の激しい波に翻弄されながらも最後まで懸命に生き抜いた人物なのです。

 

雨清水傳の見どころと今後の注目ポイント

「親戚」か「実の父」か?隠された家族の絆

一番気になるのは雨清水傳とヒロイン・トキの関係がどうなるか、という点ですね。

史実では彼のモデルとされる小泉湊はトキのモデル・小泉セツの実の父親です。セツは生まれてすぐ養子に出されたという過去があります。史実のセツは子供のころから小泉湊を実の父だと知っていました。でもドラマでは「親戚のおじさん」として登場する予定です。

この設定が今後どう動くか。物語はこのまま親戚として進むのか。それとも実は傳がトキの実の父親だと後から明かされるのか。もし秘密が明かされることになれば、大きなターニングポイントになるはずです。傳とトキ、二人の関係から目が離せませんね。

工場経営の行方は?時代の波との戦い

傳が始めた織物工場の経営も見逃せないポイントの一つです。

史実ではモデルの小泉家は工場を経営します。でも一時はうまくいっても最終的にはライバルに押され倒産し、湊は失意のまま亡くなったという過去があります。

ドラマの傳も同じように厳しい運命をたどってしまうのでしょうか?それともドラマオリジナルの展開で救いや希望が描かれるのでしょうか。

時代が大きく変わる中で傳は「人を大切にする経営者」としてどのように描かれていくのか。彼の工場経営が時代の荒波にどう立ち向かっていくのか注目したいですね。

 

演じるのは堤真一さん

堤真一さんは、朝ドラ『ばけばけ』で雨清水傳を演じます。

 

堤さんといえば『まっさん』で鴨居欣次郎(サントリー創業者・鳥井信治郎がモデル)役が印象的で、剛腕でカリスマ性のある経営者という強いイメージが残っています。

今回の雨清水傳も元は武士で時代の転換期に織物工場を経営する経営者として描かれます。でも鴨居欣次郎とは違ってやり手の経営者というよりは、働く人々に優しく、人情深い人物像が強調されています。ノルマを課さず、女工たちや没落士族の娘たちを温かく迎え入れます。「甘い経営者」といえるかもしれません。

堤真一さんが武士から商人になった人情味ある経営者をどのように演じ分けるのかが、注目ポイントのひとつですね。

 

まとめ

朝ドラ『ばけばけ』の雨清水傳は、松江藩の名家に仕えた武士であり、トキを幼少期から支えてきた大きな存在です。武士の時代が終わると髷を落とし、織物工場を興して没落士族の娘たちを雇い入れるなど、人情深い経営者として描かれています。

堤真一さんのコメントからもわかるように、生産性よりも人を大切にする姿勢が魅力で時代の転換期を生き抜いた人々の姿を象徴しています。

史実では小泉セツの父・小泉湊がモデルとされ、上級武士から商人へと転じ、家の没落を経験しました。

雨清水傳は史実をうまくアレンジした重要な人物といえますね。

 

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この記事では雨清水傳について紹介しました。『ばけばけ』には他にも個性的な人物が登場します。登場人物の背景を知ると、物語をさらに深く楽しめますよ。

気になる人物像や史実モデルを合わせてチェックしてみてくださいね。

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