2025年前期放送のNHK連続テレビ小説「あんぱん」は、「アンパンマン」の作者として知られる、やなせたかしさんと妻の小松暢さんをモデルにしたドラマです。
戦前戦後の激動の時代を背景に、困難を乗り越え「アンパンマン」を生み出す夫婦の愛と勇気の物語を描いています。
この記事ではドラマに登場する個性豊かなキャラクターたちとキャスト。そのモデルとなった人物について紹介します。
あんぱん 主要キャストとモデルの紹介
朝田のぶ(あさだ のぶ)
朝ドラ出演:「おかえりモネ」
役柄の紹介
本作のヒロイン。
高知で愛情豊かに育った三姉妹の長女。足が速く行動力とスピード感にあふれ、困難な時代をパワフルに生き抜くヒロインです。男勝りで勝気な性格から「ハチキンおのぶ」「韋駄天おのぶ」とも呼ばれています。ちょっと気が弱くて自信のない柳井嵩と出会い激動の時代を一緒に生き、どんな時も励まして引っ張りました。
モデル:小松暢
朝田のぶのモデルは漫画家 やなせたかしの妻になる 小松暢(こまつ のぶ)。「ハチキンおのぶ」は彼女の実際のあだ名。彼の創作活動を生涯にわたって支え続けました。朗らかで芯の強い女性であり、やなせたかしさんが「アンパンマン」を生み出す上で、かけがえのない存在でした。
柳井嵩(やない たかし)
朝ドラ初出演
役柄の紹介
幼いころに父を亡くし伯父の家で育ちました。転校先でのぶと出会い、漫画や絵を愛する青年に成長。製薬会社勤務を経て戦争へ。戦後、高知でのぶと再会。その後、のぶを追って東京へ。百貨店勤務の傍ら漫画家を目指します。のぶの支えで独立し数々の困難を乗り越え「アンパンマン」を生み出します。
モデル:やなせたかし
柳井嵩のモデルは「アンパンマン」の作者・やなせたかし。
漫画家、絵本作家、詩人など、多彩な才能を発揮した人物です。
「アンパンマン」は彼の代表作で世代を超えて愛される作品です。
「アンパンマン」誕生の背景には戦争体験や、彼自身の人生観が深く関わっています。
朝田家のキャスト紹介
朝田結太郎(あさだ ゆうたろう)
朝ドラ初出演
のぶの父。商事会社に勤め、各地を飛び回る。
家族を大切にする穏やかな父親です。
モデル:小松暢の父
小松暢の父は商社に務める人でした。史実では暢が幼いときに亡くなっていますが、ドラマでは生きているようです。
朝田羽多子(あさだ はたこ)
朝ドラ出演:「マッサン」
のぶの母。朝田家を支える明るくたくましい母親です。
朝田蘭子(あさだ らんこ)
朝ドラ初出演
のぶの妹。朝田家の二女。
真面目で器用なしっかり者です。
モデル:小松暢の妹
暢には二人の妹がいましたが詳しいことはわかりません。
朝田メイコ
朝ドラ初出演。
のぶの妹。朝田家の三女。
天真爛漫で歌うことが好きな愛嬌たっぷりの末っ子です。
モデル:小松暢の妹
暢には二人の妹がいましたが詳しいことはわかりません。
朝田釜次(あさだ かまじ)
朝ドラ出演:「花子とアン」
のぶの祖父。「朝田石材店」三代目。
その道一筋の石工。手先は器用ですが人づきあいは苦手。
朝田 くら(あさだ くら)
朝ドラ出演:「さくら」「花子とアン」
のぶの祖母。釜次とともに「朝田石材店」を支えてきました。
原豪(はら ごう)
朝ドラ初出演
釜次の弟子。
釜次を尊敬する若き石工で、朝田家に住み込んでいます。
朝田家の人々の特徴とドラマの予想
柳井家のキャスト紹介
柳井登美子(やない とみこ)
嵩の母。文化的な教養が豊かで美しく勝ち気で利発な女性です。嵩が幼い頃に夫の清を亡くし、奔放な振る舞いで嵩を翻弄します。
モデル:柳瀬登喜子
やなせたかしの母。裕福な豪農の娘。2度めの結婚で清と一緒になり、嵩(やなせたかし)と千尋を産みました。清の死後、千尋を寛の養子に出し、嵩とともに暮らします。その後、再婚して嵩を清の兄・寛に預けます。
柳井清(やない きよし)
嵩の父。
出版社を経て新聞社での海外赴任時代に病死。文学や絵に造詣が深く嵩が大好きだった父。
物語は清が既に他界しているところから始まります。
モデル:柳瀬清
やなせたかしの父。講談社から朝日新聞社に移り記者をしていました。広東特派員として勤務中に病死。ドラマ同様、嵩が5歳のとき死亡。詩や文章を書くのが好きでした。
二宮さんの演技力もあって短い登場時間でも強い印象を残す人物として描かれると思います。
柳井千尋(やない ちひろ)
嵩の弟。幼少期は体が弱く兄の陰に隠れるような存在でした。
大きくなるにつれて家族思いで優しく、頭も良くてスポーツも得意な青年へと成長します。
モデル:柳瀬千尋
やなせたかし(嵩)の弟。スポーツ万能で成績も顔もよく女性にもモテました。嵩も弟に劣等感をもつほど優秀。喧嘩をすることもありますが、兄弟仲は良かったようです。
柳井寛(やない ひろし)
嵩の伯父。柳井診療所の院長をつとめる町医者。
嵩や千尋にとっての育ての父。どんな時も二人を励まし生きる道しるべを示します。
モデル:柳瀬寛
やなせたかし(柳瀬嵩)の伯父。清の兄。町医者。子のいない寛夫妻は清の死後、千尋を養子に迎え後に嵩も預かります。
柳井千代子(やない ちよこ)
嵩の伯母。厳しさと優しさを持ち合わせた女性です。
夫の寛とともにおいっ子の嵩と千尋を預かることになります。
モデル:柳瀬きみ
寛の妻。おいの千尋を養子に。嵩も育てました。子どもたちには優しい母親でした。
宇戸しん(うと しん)
柳井家の女中。高知で柳井診療所を営む柳井家を献身的に支えています。
柳井家の面々からも慕われている存在です。
柳井家の人々の特徴とドラマの予想
柳井嵩と関わる人々
八木信之介(やぎ しんのすけ)
朝ドラ初出演
大河ドラマ:「天地人」 直江兼続
戦時中、軍隊になじめない嵩を気にかけ助け舟を出す上等兵。一見厳しくも冷静に物事を見つめ本質を見抜きます。戦後は嵩と思わぬ再会を果たし、嵩と朝田のぶ の人生に大きな影響を与えます。
モデル:?
やなせたかしは軍で様々なタイプの軍人と出会います。乱暴な上官もいれば、決して人を殴らない人もいます。戦後、彼が知り合った人の中には戦争で苦しんだ人もいました。詩と文学が好きでやなせたかしに影響を与えた人。確かにそういう人はいます。でも今はまだ謎です。
いせたくや
ドラマ初出演
CM音楽や映画、テレビドラマ、ミュージカルの作曲を手がける作曲家。生涯で15,000曲以上を作曲した才能あふれる人物。ミュージカル「見上げてごらん夜の星を」で嵩と出会い、「手のひらを太陽に」の作曲を手がけます。番組終盤では嵩とともに仕事をする重要な役とのこと。
モデル:いずみたく
歌謡曲からCMソング、ミュージカル、アニメ、校歌、社歌等、幅広いジャンルの音楽を手掛ける作曲家。生涯で15000曲以上を作曲しました。永六輔が手掛ける舞台の音楽を担当。やなせたかしとも交流があります。「手のひらを太陽に」の作曲、ミュージカル「怪盗アンパンマン」。アニメ「それいけ!アンパンマン」の曲を担当。
晩年は参議院議員にもなり文化芸術関連の予算の増化にも取り組みましたが任期中に病死。
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